きっかけは旧友からのひと言でした。同窓生の集まりで15年ぶりに再会した友人から聞かされた話は衝撃でした。「親同士の集まりから始まった縁談で娘さんが結婚できた」という内容で、娘の結婚問題に頭を悩ませていた私にはまさに福音のように響きました。

交流会参加にあたり娘の反対にあいました。結婚に前向きになれないというのです。それでも私は参加しました。３３歳という娘の年齢を考えたからです。
会場では、交換があまり多いのもどうかなと思い、３名の方とだけ身上書を交換し持ち帰りました。ところが、せっかくのご縁にも拘らず娘は「会う気はない」とつれない返事。仕方がない。お相手に申し訳ない気持ちでお断りのお電話を入れました。すると、その中のお一人がこう仰いました。「もったいなくて身上書を返したくない気持ち。せめて一度会うだけでも。お会いしてからの返却ではだめでしょうか。」娘にその旨伝えたところ会うだけならと了承、二人で会う運びとなりました。
こんな風に始まったお話でしたが、何と会ってみたら意気投合、即おつき合いが始まりそれからはトントン拍子、わずか半年でゴールインとなりました。もともと親同士で話が合っての交換でしたので、結婚後も親同士仲良くおつき合いでき、娘夫婦も交えて旅行に行くこともあります。
結婚願望の無かった娘も、先方の熱心なアプローチに心動かされた様子。きっかけを作ってあげられて、親としては大役を果たした気分です。